1.02 THE THING YOU LOVE MOST -- 第2話 この世で一番愛するもの --  
 Original Airdate: 10/30/2011
 Directed by Greg Beeman + Written by Edward Kitsis & Adam Horowitz
 Guest Star: Tony Perez (Valet), Kristin Bauer van Straten (Maleficent) ほか。
 
参照作品: グリム兄弟著・編集 『白雪姫』、『いばら姫(眠れる森の美女)』ほか。

 ***ストーリーブルック***
 
ヘンリーは、エマがストーリブルックにしばらく留まることを決めた夜、時計台の針が
 動き出したのを確認した。翌朝、気分よく目覚めたヘンリーは学校の支度をする。
 メアリー・マーガレットは朝食を口にしながら、時計が動いているのに気が付いた。
 町の大通りには、いつものように愛犬と散歩するアーチーがいた。ミスター・ゴールドも
 姿を現し、食堂「グラニーズ」では、孫娘のルビーが店の看板を出していた。

     
 レジーナはヘンリーの部屋から持ち去った、童話の本に目を通す。
 ヘンリーの言う通り、意地悪な女王が白雪姫と王子の結婚式に姿を現す場面が描かれていた。
 その先を読もうとするが、続きのページがすべて破られていることに気づいた。
 「残りのページはどこなの?」 レジーナは制服を着るヘンリーに問いただす。
 「古い本だから、あちこちページが抜けてるんだよ。それがどうかしたの?」
 「どうかしたのって・・・ママのこと、この本に出てくる悪の女王か何かと思ってるんでしょう?
  それはあんまりよ、お母さんなのに」 「『お母さん』とは違うよ」
 ヘンリーの言葉に、レジーナはエマのことを言ってるのかと返した。「どうしてそんな風に考えるように
 なったのか知らないけど、もうあの人ならここにはいないのよ」
 すると、突然時計台の鐘が鳴った。耳を疑うレジーナをよそ目に、ヘンリーは学校へ向かう。

 町の時計台に向かうレジーナ。見上げていると、後ろからアーチーが声をかける。
 「オンボロの時計もようやく仕事する気になったみだいですね」 脇道にエマの車が停まっている。
 レジーナは心底不愉快そうだ。「・・・ほんと不思議なものね」


      
 グラニーズの民宿。ドアのノックに応答するエマ。
 目の前に現れたのはリンゴを詰めたかごを持ったレジーナだった。
 「リンゴ樹のなかで、ハニークリスプが一番丈夫で実りがあるって、ご存じ?どんな天候にも強くて、
 私は小さいころから育ててるの。果実のなかで、リンゴに勝るものはないわ」
 「・・・どうも」 渡されるがままに、リンゴを受け取るエマ。帰りの土産用にかごごと渡されたエマだが、
 しばらくストーリーブルックにいようと思うと話し始めると、レジーナの目つきが変わった。
 「あなた、まだお分かりじゃないようね。ここにいればいるほど、ヘンリーが混乱するだけだわ」
 エマも負けじと返す。「半日も経たないうちに、町長さん直々に脅迫されるなんて、ますます
 この町に興味がわきます。ごめんなさい、私はただヘンリーの様子が気になるだけで」
 「ご心配なく。ちゃんと専門のお医者さんに通わせてますから。ヘンリーにとって何が一番大事か
  分かってるのは、私か、それともあなたか。一体、どっちかしら?」
 「さあ・・・難しいところですね」 エマの一歩も引かない態度にレジーナは不快感をあらわにしながら、
 再度町から出ていくようにと釘をさすのだった。「また、脅しですか?」
 「『脅し』で済むうちに、とだけ言っておくわ」



    
 
***おとぎの国***
 白雪姫とチャーミング王子の結婚式で、国中の者を残らず不幸のどん底に突き落とすと宣言し、
 城から消えてみせた女王は自分の城に帰ってきた。一人の老いた従者が彼女に飲み物を差し出す。
 鏡の精は語りかけた。「全員の幸せを踏み潰してみせるとは・・・相当な覚悟がいるしょうね?」
 「ええ・・・『闇の呪い』を使うわ」女王がそう言うと、従者も鏡の精もひどく驚いた様子だ。
 「絶対に使わないと誓ったのでは?」 「それに、あの呪いはとうに彼女に明け渡したはず」
 女王は二人を睨みつける。「気が変わったの。すぐに馬車を。『禁じられた城』に行くわ」

    

 霧のかかった山にそびえ立つのは、『禁じられた城』。
 「久しぶりね」暖炉のそばで腰をかけるレジーナの横には、城の主・マレフィセントがいた。
 白雪姫の幸せいっぱいの顔を見ていると心底不愉快であろうとマレフィセントは言った。
 「ちょうど、あのくらいの年頃だったわね。あなた自身も幸せをつかもうとしてた・・・あの娘に
  台無しにされたのは気の毒だったわ」
 レジーナはマレフィセントに言い返す。「ええ、その通りよ。あなたの方こそ、『眠れる森の美女』に
 してやられたことを思い出すでしょうね・・・思い出話はもういいわ。用件は分かってるはずよ」
 その昔、レジーナは一度手に入れた強力な『闇の呪い』をこのマレフィセントに渡していたのだった。
 「『眠りの呪い』と取り替えてあげたじゃない」 呪いはマレフィセントの魔法の杖に隠されていた。
 「その呪いの効き目がなかったから、こうして来たのよ」
 マレフィセントは簡単には交渉に応じようとはしない。「そんな目くじら立てて・・・この呪いを手にした
 ところで、愛する者まで生き返らせることはできないのよ。白雪姫のことは過去に葬ることね。
 だけど、この恐ろしい呪い・・・そもそも誰から受け取ったのか。私たちから見ても相当な悪人ね」
 レジーナは白雪姫に苦痛を味わわせるまで引く気はないと、呪いを返すように催促する。
 「本気なのね?」 「残念ながら」 
 マレフィセントとレジーナは、お互いの魔力を戦わせる。レジーナはマレフィセントの可愛がっている
 一角獣の子どもに危害を加えようとしたため、守ろうとした彼女を簡単に捕えてみせた。
 「・・・つまらないものに、愛情なんか注ぐから」
 レジーナが呪いの隠された杖を手に取ると、マレフィセントは聞く。「私を殺す気?」
 「そんなことすると思う?・・・あなたは私にとってたった一人の友人なのに」
 呪いの書に目を通すレジーナに、マレフィセントは親友として忠告をした。
 「やめておきない。その呪いの代償は、あなたが想像している以上に大きいわよ。一度それを
  使ってしまったら、後戻りはできないわ。心の溝は永遠に埋まることはない」
 だが、レジーナの意志は固かった。「覚悟の上よ」

 レジーナは、森のはずれの丘に様々な妖術を持った闇の魔法使いや魔女、巨人を集めていた。
 「いよいよ、復讐の時が来たわ・・・今までの無様な結果を過去に葬り、我々だけが勝利を手に
  することができる世界へ行くのよ」 一人の盲目の魔女がそれで幸せになれるのかと聞く。
 もちろんだと断言し、集まった一人一人から髪の毛を受け取り、彼女は呪いの準備に取り掛かる。
 そして、呪いをかけることにおいて、最後に必要とされる馬の心臓を用意する。
 「小さい頃からずっと一緒だった、美しい馬の心臓よ。復讐の炎となって皆を震え上がらせるわ」
 レジーナは心臓を箱から取り出し、炎のなかへと放り込んだ。
 大きな炎を上げて、燃え上がり・・・瞬く間に消えた。どうやら、呪いは失敗に終わったらしい。
 近くに座っていた地の精・ノームがけたたましい笑い声をあげる。
 「女王様、そんなんで誰を震え上がらせるってんだ」
 そう言うノームを睨みつけると、レジーナは一瞬にして彼を石に変えてしまった。


      
 ***ストーリーブルック***
 レジーナの庭先に石のノームが飾ってある。リンゴ狩りをする彼女に近づいてきたのは地元新聞の
 記者シドニー・グラスだった。「遅かったじゃない。あの女のこと、調べてくれたんでしょうね?」
 「真実はいたって単純です。里子の家を行ったり来たりして、よく面倒を起こしたそうですが、特に
  目立った犯罪歴はなさそうですよ。一か所に留まらない浮き草みたいな生活をしてるだけで」
 「その浮き草とやらが、ここで根っこを生やし始めてるから困ってるのよ」 
 シドニーは、ヘンリーのことについて話す。「彼女、ヘンリーのことを産んだのはフェニックスだって
 ご存知でした?そんな子どもが何故メイン州に来ることになったのか・・・」
 レジーナは厳しい視線を向ける。「・・・要するに、収穫はなかった。そういうことでしょう?シドニー、
 言っておくけど、私は自分の得にならない人間をそばに置いておくほど、お人好しじゃないのよ」
 シドニーは、詮索は続けると約束した。


      
 食堂・グラニーズで、自分の顔が地元紙に載ってるのを見るエマ。
 レジーナからもらったリンゴを口にしようとすると、ルビーがカウンターからココアを出してきた。 
 「頼んでないわ」 「素敵な誰かさんからのおごりよ」
 エマは後ろの席にグレアムが座っていることに気がついた。
 「この町が気に入りましたか?やっとツアー客を呼び込めるということか、不吉な出来事の予兆か・・・」
 エマは、茶化すグレアムをじっと見る。「いや、冗談だって。町の表札をぶっ壊したのは事実だろ」
 「私がココアにシナモンかけるって当てたまでは、さすがお見事ね。気持ちは嬉しいけど、ナンパ
  なら他でやってもらえると助かるわ」 おごりを断ろうとするがグレアムは自分ではないと言う。
 するとグレアムの背後から、ヘンリーがひょっこりを顔を出した。
 「シナモンは僕の好みでもあるんだ」 「あんた、学校どうしたの?」
 驚くエマに、ヘンリーは「僕まだ10歳だよ?送ってってよ」と返すのだった。

        
      
 学校までヘンリーを送るエマ。
 「それで、お母さんに何かマズイことでもあるの?」 「というよりも、ママの呪いが問題なの」
 呪いを解く作戦はもう考えてあると、ヘンリーは自負する。「第一段階は町の人の『認証』だよ。
 その名も『コブラ作戦』!」 何でそんな名前つけたのかと不思議がるエマに、ヘンリーは意味不明な
 名前の方が良いに決まってると言った。
 「はあ。それで町の人はみんな童話のキャラクターなのよね?」
 「そうだよ。それが呪い。時まで止まってたのは言ったよね。お姉さんが来るまで・・・あ!何それ!」
 ヘンリーはいきなり声をあげ、エマのリンゴを取り上げた。「何って、君のお母さんが・・・」
 「そんなの捨てて」 ヘンリーはポイっと代わりにリンゴを投げ捨てた。
 あっけにとられながらも、エマは話を続ける。「・・・でも、町の人たちにはちゃんと過去があるでしょ?」
 「見当もついてない。本当の過去は呪いで隠されてるの。彼らにはみんな架空の過去が割り当て
  られてる。それを本当だと信じてるんだ。聞いてみれば、すぐにおかしいなって分かるよ」
 エマはヘンリーの説明を理解しようと耳を傾ける。
 「じゃあ、整理するとこの町の人たちは何十年も年もとらずに、ぼんやり過ごしてたのね。何も変だと
  思わないんじゃなくて、呪いのせいでそう思えないっていうこと?」
 ヘンリーは感心する。「さすが、呑み込みが早いね。この仕事に適任だよ」
 それは自分が白雪姫の娘だからかと聞くと。ヘンリーはうなずいた。
 「今は女王が完璧に油断してる。お姉さんの正体までたどり着いてないし、念のために本のページも
  抜き取っといたよ」 ヘンリーは破った童話の本のページを自分のカバンから取り出した。
 「どんな偉大なヒーローでも最初から自分に自信があるわけじゃないんだ。だから語り継がれるような
  良い話になっていくんだ。証拠はこのページにあるよ。どんなことがあっても、女王には見せないで。
  正体が知られたら、大変なことになるから。すぐに作戦開始だね。きっと信じてくれると思ってた」
 エマは返答に困る。「ねえ、私はまだ信じるとは・・・」 「ここに残ってくれた。信じかけてるじゃん」
 ヘンリーは笑顔を見せ、校舎に向かってしまう。
 二人の様子を見ていたメアリー・マーガレットが声をかけてきた。
 「ヘンリーのあんな笑顔、久しぶりに見るわ。町長はあなたが残ったこと知ってるの?」
 「知ってるどころか、さっそく首根っこつかまれて大変よ。町長に選ばれるくらいだから、人望は
  あるみたいね」 メアリー・マーガレットは、レジーナに盾突くことができる人がいないのも事実だと言う。
 「でも息子さんにあの童話の本をあげてしまった私には何も言う資格はないわね。本の影響とはいえ、
  本気で自分の母親を『悪の女王』だって思い込むようになってしまうなんて」
 エマはメアリー・マーガレット自身をヘンリーは誰だと思っているのかと聞いてみた。
 「笑っちゃうんだけどね。ヘンリーによると、私は『白雪姫』だそうよ」
 エマは自分のことを聞かれ、自分はヘンリーによると『誰でもない』そうだと答えた。エマは続けた。
 「お願いがあるんですけど・・・レジーナが言うには定期的にヘンリーを精神科の先生に診てもらってる
  みたいで。ご存知なら、先生に一度会ってみたいのでクリニックの場所を教えてもらえますか?」

      
 アーチボルド(アーチー)・ホッパーのクリニック。
 「実はヘンリーのことで2,3お聞きしたいことがありまして・・・」エマが切り出すと少し困った様子を
 見せるアーチー。「詮索して困らせるつもりはないんですが、その童話に対して必要以上に固執
 してるっていうか、町の人がみんな童話のキャラクターだと信じてるみたいで。ちょっと異常ですよね」
 アーチーは、エマの『異常』という言葉がひっかかったらしく、丁寧に説明をし出す。
 「あの、あの子の前でその言葉は使わないでいただきたいんです。『異常』っていうのは彼の世界を
  壊しかねない危険な言葉です。ヘンリーにとって童話は彼の気持ちを伝えるための道具なんです。
  何か問題が起こると、それを童話にたとえて乗り越えていく、理解しようとしているんです」
 エマは説明を聞くが、童話の本をもらったのは1か月も前のことだが、ヘンリーはその前からクリニックに
 通っていると聞き、母親のレジーナの影響もあるのかと尋ねた。
 「そうですね。ミルズさんも複雑な事情がともなって、ヘンリーと自分の間に空いた溝を何とか埋めようと
  ここ数年はそうしてきましたが、逆効果で・・・これを。ヘンリーのカルテです」
 エマはアーチーがあっさりと自分にカルテを渡したことに驚いた。「・・・なぜ、私に?」
 「あなたのこと、ヘンリーから色々聞きましてね。あなたは彼にとって大事な存在のようです」
 
エマはファイルを受け取った。アーチーは忠告する。
 「目を通したら、ファイルは必ずお返しください。それからスワンさん、ヘンリーの信じてる世界は彼に
  とって、大事な居場所なんです。くれぐれも配慮を忘れずに、接してあげてください」
 エマは了承し、クリニックを後にした。
 彼女が出て行ったあと、アーチーはある人物に電話をかける。
 「おっしゃる通り、たった今来ましたよ。ファイルも受け取りました。だけど、何故分かったんです?」
 『それは、私があなたを訪ねるように仕向けたからよ』
 オフィスでレジーナが答えた。

 民宿・グラニーズ。
 部屋で書類を広げるエマのもとに、グレアムが尋ねてきた。「おまわりさん、巡回ですか」 
 「実は、ホッパー先生の件で少々お伺いしたいことが・・・あなたにファイルを盗まれたと言ってますよ」
 エマはあっけにとられる。「先生が直接私に渡したのよ」
 「先生によると、あなたはヘンリーのカルテを見せろとクリニックまで押しかけて口論となった。そのあと
  盗みに入ってファイルごと失敬したそうで」
 グレアムはエマの部屋のなかを捜索させてもらいたいと言った。エマはドアを開けるしかなかった。
 「アジトへようこそ」 エマは皮肉りながら、この状況を受けて頭をかかえる。
 グレアムは仕方なくエマを窃盗の容疑で再逮捕した。
 「濡れ衣だと言っても、信じてくれなさそうね」 呆れるエマ。
 「ここに来たばっかりで、恨まれるようなことでも?」

      
 ストーリーブルック小学校。
 青空教室をするヘンリーのクラス。突然、レジーナが現れた。
 「あの、今授業中なんですが、緊急の用件でしょうか?」 メアリー・マーガレットは聞いた。
 「緊急事態じゃなきゃ来ないわよ。ヘンリーと話があるの」 レジーナはヘンリーを呼ぶ。
 「ヘンリー?あなたがボストンから連れてきた女の人が逮捕されたわ。ホッパー先生の書類を盗みに
  入ったそうよ。あなたのことや、ママのこと嗅ぎまわってるみたいなの。だから、この町から
  離れようとしないのよ。本当に残念だけど・・・」
 「・・・それが、残念そうな顔?」 ヘンリーはレジーナのことを見抜いているようだった。
 レジーナは言い聞かせる。「すぐには分かってもらえないでしょうけど、ママのしてることは全部あなたを
 守るためなのよ。時が経てば、きっと分かるわ」
 やがて学校のチャイムが鳴る。ヘンリーは物怖じせず、クラスに戻っていく。

      

 警察署。エマは自分の潔白をグラハムに訴えていた。
 「あの先生の狂言よ。きっとレジーナに弱みでも握られてるんだわ。この町の人全員に言えることか」
 「レジーナの影響力は認めるよ。けど、人を脅して使うほど徹底して相手をつぶそうとするか・・・」
 グレアムの答えにエマは不満げだ。「町長なんでしょ?ほかに何を牛耳ってるのか教えてよ。
 ひょっとして、ここの署長さんも兼任してるんじゃないでしょうね?」
 そこへヘンリーがメアリー・マーガレットを連れてやってきた。
 「この子のお母さんが、あなたが逮捕されたって言いに来て・・・」と説明するメアリー・マーガレット。
 エマはヘンリーを見て、弁解しようとする。
 ヘンリーは目を輝かせてエマを称えた。「冴えてるよ!さっそく情報収集にとりかかってたなんて。
 コブラ作戦の出だしは上々だね」 グレアムは「『コブラ作戦』?なんだそれ」と返す。
 「おまわりさんは、お姉さんを保釈して。そのために、ブランシャード先生が来てくれたんだ」
 保釈のために、手を貸すというメアリー・マーガレットを不思議に思うエマ。
 「あなた、悪い人に見えないし。私はあなたとヘンリーを信じてるから」
 その言葉を聞き、エマは心を決めたという表情をして、グレアムに告げた。
 「お世話になりました。でも、私こんなところで油売ってる場合じゃなかったわ」

 オフィスで仕事をするレジーナの耳に突然、けたたましい音が響いた。どうやら、すぐ外かららしい。
 窓を見下ろすと、エマが電動のこぎりでリンゴの木の幹を切り落としている姿があった。怒り心頭で、
 外に飛び出すレジーナ。「あんた!一体なにやってんのよ!」
 電動のこぎりを止め、「見ての通り、リンゴ狩りよ」とエマは答えた。
 「どうかしてるわ・・・こんなことして」 レジーナの言葉をさえぎるようにエマは言った。
 「どうかしてるのは、そっちでしょ。脅迫に濡れ衣作戦なんかで、私が尻尾巻いて逃げるとでも?
  これは警告よ。今度また変なこと仕掛けてきたら、この自慢の木、根こそぎいただきますから」
 呆然とするレジーナを横目に、エマはリンゴが散らばるなか、その場を後にした。


 ***おとぎの国***
 呪文が失敗に終わった森のはずれで、レジーナは従者とともに立っていた。
 従者は呪いが失敗したのには、もともと何者であれ使ってはいけないものだからではないかと言った。
 「それで、私を守ってるつもり?」 「それが私の役目ですから」
 レジーナは言った。「そうね、そういう風に思ってくれるのは、あなただけ。でも教えてちょうだい。
 何故、呪いは失敗に終わったのか」
 従者はその真相について知るのは、まず呪いを受け渡された者に会って聞かなくてはいけないと
 話した。「復讐というのは、暗く孤独な道です。一度進んだら、後戻りはできないことを覚悟せねば」
 従者の説得にレジーナは返す。「私には、そもそも『戻る場所』が存在しないのよ・・・」

      
 地下牢。ランプルスティルスキンは、迷い込んだ一匹のねずみに目をやる。
 「お嬢ちゃん、姿を見せてみよ。どうせ私とお前の二人きりだ」
 ねずみは瞬く間に正体を現した。悪の女王だ。「あなたから受け取った呪い、全く効かないわ」
 「ここに来る者は、みな心配事をかかえているようだな・・・白雪姫もそうだった」
 ランプルスティルスキンは白雪姫が女王の脅迫を恐れ、自分に助言を求めに来たと話した。
 レジーナは何を話したのかと聞く。「真実だ。呪いを回避することはできぬとな。彼らの生まれてくる
 子どもに彼らの未来がかかっていることも伝えた。まあ、呪いが成功しない限り何も心配ない」
 レジーナは呪いが失敗に終わった理由を問いただすと、彼はまた交換条件を申し出してきた。
 「私の望みはいたって単純なものだ。新しい世界にいきたい。やすらぎと幸せを手に入れるんだ」
 「お安い御用よ。豪邸にでも住んで、人生を謳歌すればいいじゃない」
 「話を最後まで聞け!」 ランプルスティルスキンは、事細かに自分の望みをかたり始める。
 「この新しい世界で、私がお前のもとを訪ねたときには、『お願いします』を合言葉に、私の言う通りに
  行動してもらおう
」 その言葉を聞き、新しい世界にいったところで全員記憶を失うのにそれで
 良いのかと確認した。「あなた、自分が今言った望みどおりのことは、この世界の記憶と一緒に
 消えてしまうのよ」 彼は承知の上だと言った。「それなら、お前には何の害はないはずだ」
 交渉成立。ランプルスティルスキンは、レジーナに呪いをかける際に必要な『心臓』に触れた。
 「心臓なら、愛馬のを使ったわ」 その答えにランプルスティルスキンは目の色を変えた。
 「馬の心臓だと?いいか、この呪いはすべてを終わらせ、破滅に追い込む呪いだ。それにはもっと
  大きな犠牲が払われなければならない・・・お前がこの世でもっとも愛する者の心臓だよ」
 レジーナは答える。「それは無理よ。私の愛する人は白雪姫のせいで死んだの」
 この世でもう一人も愛する大事な人がいないのかと問うランプルスティルスキン。
 「復讐というのは容易いものではない。自分にもう一度聞け。この呪いのために、どこまでやるか」
 レジーナはランプルスティルスキンの目をまっすぐと見て答えた。「必要ならば、どこまでも」
 ランプルスティルスキンは薄ら笑いを浮かべる。
 「なら、もたもたするな。お前のこの世で一番愛する者だ・・・そいつを殺せ」



 ***ストーリーブルック***
 民宿・グラニーズ。
 女主人がエマに声をかける。非常に言い辛そうに部屋を空けてもらえないかと言ってきた。
 「ごめんなさい・・・前科がある方にお泊りいただくことはできないんです」
 エマは誰が電話の入れたのかすぐに感づく。仕方なく、了承し、部屋の鍵を返して荷物をまとめた。


        

 レジーナの庭。
 エマに破壊されたリンゴの木から落ちた無数のリンゴを集めるレジーナ。彼女のもとに保安官の
 グレアムがやってきた。「器物損壊よ。あの人を逮捕して」
 「また?」グレアムは少々呆れた様子だ。何を待ってるのだと問うレジーナに、グレアムは言った。
 「逮捕すれば解決すると?この木のことを言ってるんじゃない。ホッパー先生のファイルのことだ。
  盗んだのは彼女じゃないって分かってるんじゃないか?」
 口答えをされて、レジーナは穏やかでない様子だ。「それにホッパー先生が嘘をついてないって、
 確証はどこにもない。先生が嘘をついたということになれば、誰かに脅された可能性もある」
 レジーナは聞いていらないという態度でこう返した。
 「高校生じゃあるまいし、可愛い女の子をかばってるつもり?あなたを保安官に任命したのはこの私よ」
 必要ならば、エマを逮捕するが、その前にヘンリーのことをもう一度よく考えるようとグレアムは訴えた。
 「彼女は簡単には引き下がりませんよ。それには、あなたも応戦するでしょう。これが長く続いて一番
  傷つくのは間違いなく、息子さんのヘンリーじゃないか」

 大通り。道のわきに止めていた自分の車に駐車違反の車輪止めがついている。
 エマは携帯が鳴ったので、応答する。レジーナだ。
 「スワンさん?私、自分の権力を振りかざすのも楽しくないわけじゃないけど、そんなことしても
  この町を離れる気になったりしてませんよね?」 
 レジーナの声に反射的に怒りを抑えるエマ。「真逆です」
 「それなら、一度話し合いの場を設けましょう。私のオフィスまで車で・・・歩いてお越しください」

      
 レジーナのオフィス。
 「あなたに謝罪をしないと思っているの」 「へ?」 聞き返すエマにレジーナは話した。
 「あなたがこの町を出ていく気はないことを現実として受け入れなければと思ってね。ヘンリーを
 取り返しに来たことも・・・」 エマはさえぎる。「ちょっと待って。私はヘンリーを取り返しに来たわけ
 じゃないわ」 では何故ここに留まっているのだと聞かれ、エマは説明した。
 「私は彼のお母さんじゃない。それは分かってます。でも彼を産んだことも事実で・・・一度会って
 話してみて、あの子が私の頭のなかに入ってきた以上無視できなくなったというか、特に彼自身
 問題を抱えているみたいだし」
 エマはレジーナの言う通り、ヘンリーが精神科の専門医のもとに通院していることが気がかかりだと話した。
 「ファイルの中身をじっくり読む暇はなかったけど、この町の人たちを童話の登場人物だと思い込んでる
  こと自体、おかしいでしょう?」 レジーナはエマは信じないのかと聞いた。
 「信じられるはずないですよ。現実と空想の世界の区別も分からないなんて、深刻です。やっぱり
  異常なんじゃないかって」 突然、ヘンリーの声が響く。「僕は異常じゃないよ!」
 エマは驚いて振り向いたが、オフィスを出ていくヘンリーの後姿を追うことしかできなかった。
 全てレジーナの計算通り。「時間ピッタリね。あの子、ホッパー先生と面談前に決まってこの時間に
 ここに立ち寄るのよ。一緒に夕食をする約束なの。・・・母親の私しか知らないことね」
 エマはレジーナの目論みに呆れた。「魂のかけらもない、とんでもない人ね」



 ***おとぎの国***
 悪の女王の城。
 レジーナは、ランプルスティルスキンとの面会から帰ってきたところだった。
 慌てて魔法の鏡が何があったのかと聞いてくる。部屋に入ると従者がろうそくに灯りをともしていた。
 レジーナは口を開いた。「呪いに使うのは、私がこの世で一番愛する者の『心臓』でなければ
 いけないって・・・」 従者は「私のことか・・・」と返した。「お父様、私どうしたらいいの?」
 そう。彼女に仕えていたこの従者こそ、レジーナの実の父親だったのだ。

      
 「娘よ、何も呪いをかける必要はないんじゃないか?」
 レジーナは葛藤していた。「でも、白雪姫が私にしたことを考えただけでここで生きているのが辛い。
 あの娘には罪を償ってもらわないと」 父親は娘をなだめる。
 「しかし、この呪いに手を出せば二度と心に空いた穴を塞ぐことはできないのであろう?白雪姫の
  ことは忘れるんだ。また一からやり直せばいい」 慰めの言葉はレジーナを苦しめるだけであった。
 「やり直すって・・・これまで積み上げてきたものを水の泡にして?私の魔力は消える。国中の
  者が私をもういないも同然と考えてる・・・私はただ幸せになりたいだけなのに・・・」
 娘の言葉に父親は、望めばそうなれると言った。「私がお前のそばにいる。きっと幸せを見つけて
 暮らせると信じよう」 レジーナはうなずき、父親の腕のなかで泣いた。
 「そうね・・・私もそう信じたい・・・でも、ここでは無理なのよ」
 次の瞬間、レジーナは父親に手をかけていた。「ごめんなさい・・・」



      
 ***ストーリーブルック***
 メアリー・マーガレットのアパート。
 エマが昼間、保釈金を立て替えてくれたお礼を言い、お金を返しにきた。
 「話したいこと、あるなら聞くわよ?」
 
 メアリー・マーガレットは、エマにシナモン入りのココアを作ってテーブルに置いた。
 ヘンリーと同様、自分の好みを知っているかのような味付けに驚きつつも、お礼を言うエマ。
 「助けてくれたとき、私のことを信じてるって言ってくれた。一体どうして?」
  メアリー・マーガレットは答えた。「おかしなこと言うようだけど、あなたと前にどこかで会ったような気が
  してならないの」 少し笑ってエマは、世の中おかしなことだらけだと言った。
 「もう、誰にどう思われようと関係ないの。私この町を出ていくことにしたから。助けてくれて、ありがとう。
  ここにいたら、ヘンリーが混乱するだけだし、出ていくのが一番だと思う」
 エマの話を聞き、メアリー・マーガレットは疑問を投げかけた。
 「出て行ってどうなるの?ヘンリーのことを思って出て行くっていうことは、それだけ彼を大事に思ってる
  ってことよね?・・・それなら、これからも見守ってあげるのが一番だとは思わない?」

      
 アーチー・ホッパーのクリニック。
 「何か話したいことがあるんじゃないか?」
 ヘンリーの落ち込んだ様子を気に掛けるアーチー。「僕がジムニー・クリケットなのは、あれだろう。
 いつも傘を持ち歩いてるからかな?」 ヘンリーはその話はもういいんだと返した。
 そこへエマが乱入してくる。手にはヘンリーから渡された童話の本の残りのページが握りしめられていた。
 アーチーは自分のせいでエマが逮捕されたことを謝ろうとしてたが、事情は分かっているから、謝罪の
 必要はないと言った。「僕、あなたと話す気なんてないよ」ヘンリーはエマを突き放す。
 エマは弁解した。「ヘンリー、さっきは本当にごめんなさい。でも聞いて。私がここに残ろうと思ったのは、
 あなたのことを知りたくなったからよ」 「分かったんでしょ?僕が異常だって」
 「違う。呪いが存在してることが異常なの。でもそれが全くの嘘なんて誰が証明できる?世の中おかしな
  ことばかりなのに。確かに今すぐ皆に信じてもらえるとは限らないわ。私にも分からない。だから、全くの
  嘘だなんて言えないの」 ヘンリーは首をかしげる。「でも、ママにはそうは言ってなかったのに」
 「当たり前でしょ。あなたが言うように、この呪いが悪の女王のせいだって言うなら、まず私たちが妙な
  動きをしてること自体を隠す必要があるじゃない。そうでしょう?私たちは呪いなんて、知らないし、
  信じてもいない。『コブラ作戦』って名前をつけたのも、怪しまれないためだったんじゃないの?」
 アーチーもエマの話に耳を傾けていた。エマはヘンリーがくれた本のページを読んだと言った。
 「ヘンリー、君の言う通りよ。残りのページにはすごく危険なヒントがたくさん隠されてる。絶対に
  見られないためには、こうするしかない」 エマは暖炉の火のなかにページを放り込んで燃やした。
 「これで私たちの方が、優勢よ」 ヘンリーはソファから立ち上がり、エマに抱きついた。
 「良かった。お姉さん、本当に僕を助けにきてくれたんだね」
 「そうよ。呪いが何であろうが、負けたりしないから」

      



 ***おとぎの国***
 悪の女王は再び、森のはずれで『闇の呪い』をかける儀式を始めた。
 今度は、父親の心臓を手に炎のなかにそれを投げ入れた。大きな火柱が夜空を明るく照らす。
 炎は消えることはなく、激しく燃え上がっていた。
 それを確認した、女王は満足げに墓石の前に足を運び、赤いバラを手向ける。
 「愛してるわ、お父様」 墓石には『ヘンリー』という名が刻まれていた。

        


 
***ストーリーブルック***
 アーチーのクリニックを出たエマとヘンリーは通りを和やかに一緒に歩いていた。
 レジーナは庭のリンゴの木の手入れをようやく済ませていたようだった。そこへミスター・ゴールドが
 姿を現した。「随分と荒らされたようだね」
 「心配しないでも大丈夫よ。悩みの種なら駆除したところだから。何の御用かしら?」
 ゴールドは、通りでエマとヘンリーが一緒に歩いているところを目にしたと言ってきた。
 「仲良し二人組って名前がピッタリだ。どうやら悩みの種とやらは簡単にはなくならないようだね」
 レジーナはショックを受けた顔をする。

      

 ゴールドは、困ったことがあれば、自分はいつでも相談に乗る気だと言ってきた。
 その助言にレジーナは彼とは二度と取引することはないと断言した。
 「取引?・・・ああ、あの取引のことか」 ゴールドは思い出したようにヘンリーの養子縁組のことに
 触れる。実はその養子縁組を取り持ったのが、ほかでもないゴールド本人だったのだ。
 レジーナは疑い深い様子で彼に問いただした。「あなた、あの人にこの町に来てほしかったんじゃ
 ないの?ヘンリーと私を引き合わせたのも偶然じゃないんでしょう?どこで彼のことを引き取ったの?」
 ゴールドは何を言ってるのか見当がつかないと話す。何か隠していると思ったレジーナはさらに聞く。
 「しらを切るつもりなのね。エマ・スワンって、一体何者なのかって聞いてるのよ」
 「それはあなたが一番よく知ってるはず」
 そう言い残し、ゴールドはその場を離れようとするが、レジーナが立ちはだかる。
 「知ってることがあるなら、今すぐ教えなさい」
 「あなたに教えることは何もない。悪いがそこをどいてくれないかな。・・・『お願いします』」
 ゴールドは、去って行く。レジーナは、まるで自分の意思を奪われたかのように動けず、そこに
 立ち尽くすしかなかった。

 (終わり)


 
 第2話
『この世で一番愛するもの』 @管理人レビュー 
 お気に入り度 5/5
★★★★★


 今回のエピソードは、おとぎの国よりもストーリーブルックが軸になってストーリーが
 進んでいましたね。前回はストーリーブルックに連れてこられる主人公・エマ目線で不思議な
 世界を体験することができました。今回は外から来たものではなく、町の中心人物・レジーナの
 視点から、ストーリーを追うことに。
 
 
 ラナ・パリラは声が良いなあ。
 町長・レジーナでは、ほんのり醸し出す感じで、女王・レジーナでは思う存分、恨みと怒りを
 常ににじませるような声色を使ってて面白いです。いや、怖いです(;´Д`)ベタ褒め。

 
 白雪姫映画・過去の女王たち。今のところ、私が観たものだけですが・・・。
 左から、ディズニー版『白雪姫』(1937)『スノーホワイト/白雪姫』(2001)『白雪姫と鏡の女王』(2012)
 『スノーホワイト』(2012)です。白雪姫映画は沢山あって、女王も色々。
 2012年版『スノーホワイト』はシャーリーズ・セロンの存在感が素晴らしいね。
 シャーリーズ並にキレイなら何も白雪姫に脅威を感じることないのに、と思う(笑)。
 ジュリア・ロバーツの女王役は逆に面白おかしく誇張されてたのが、一種の「味」かなと。
 マイナーだけど、2001年版『スノーホワイト』も是非見て欲しいな。女王役はミランダ・リチャードソン。

 ***おとぎの国***
 「闇の呪い」を手に入れて、復讐を実行に移すまでが描かれました。白雪姫のせいで、人生が
 狂わされたと言う女王の過去に、一体何がとますます興味がわくところであります。
 その過去が暴かれるのは、まだ先のこと。

 しかし、最初に登場した従者がレジーナの実父とはね・・・傍から見ると良いお父さんじゃないかと
 言わざるを得ません。復讐の道を突き進むことによって、娘が自分を苦しめていることを承知の上で、
 寄り添い続けるんだよねえ。そうなると気になってくるのが、母親の方である。こちらもまた大変な
 お方なのだ。怖すぎて震える。その唯一の理解者・味方の父を手にかけてまで、呪いを成功させ
 なきゃいけないと言うんだから、白雪姫に対する憎悪は計り知れないわね。
 
 ランプルスティルスキンは、牢屋のなかからでも色んな人を操ることができる策士だなと
 思うようになったのが、このエピソード。想像以上にたくさんの人と接点があって、たまげた(笑)。
 第2シーズンに入ってもそれは変わらず。白雪姫を助言したり、そのすぐ後で女王に進言したり、
 二枚舌外交のオンパレだ。彼の真意はどこに??
 これから、語られるランプルの話はすごく面白いのです。恐ろしくも、悲しくもあり、よくできてる。

 「眠りの呪い」といえば、『眠れる森の美女』の悪役・魔女のマレフィセント。
 白雪姫の悪の女王と親友同士って設定はまさに夢の共演というべきか(笑)。
 原作では同じように、王子のキスによって敵の姫が目を覚まして幸せに暮らしちゃってる
 わけで、同じ苦い思い出を持つ二人。馬が合うのは想像できます。
 マレフィセントはディズニー映画のなかで登場した悪役のなかでも特に人気が高いんじゃないかな。
 私も『眠れる森の美女』が好きなのは、オーロラ姫の美しさに加え、マレフィセントもエレガントで
 かっこいいから。だって、ドラゴンに変身できるんですよ!
 ドラマでは、クリステン・バウアー・ヴァン・ストラテンが演じてくれました。『トゥルー・ブラッド』の
 お色気ヴァンパイア役で有名かも。

 来年にはディズニーにより、彼女を主人公に制作された実写版映画『マレフィセント』が公開予定。
 マレフィセント役は、アンジェリーナ・ジョリー!前々からお気に入りのキャラクターらしいので、
 それを演じることができるのは夢のようだろうね♪
 ちなみに、オーロラ姫役はエラ・ファニングちゃん。美人に成長されましたね、ファニング姉妹。
 どんな作品になるのか、マレフィセントファン、『眠れる森の美女』ファンは特に必見ですよヽ(*´∀`)ノ

 ***ストーリーブルック***
 ヘンリーとエマの掛け合いは見てて一番楽しめてます。ヘンリーの突飛な発言にリアクションする
 エマも、エマの反応を面白がるヘンリーも台本どおりとはいえ、自然に見えるのはジェニファーと
 ジャレッド君の相性の良さかな。
 ヘンリーの空想話にはついていけないとしながらも、エマなりに理解できるところがあるならしたいけど、
 という気持ちは伝わります。視聴者としては、単なる空想じゃなくてヘンリーの話が事実だから
 どうやってエマを説得していくのかなと気になるところではある。
 この町の住人、おかしいって元々、部外者が来ないようなところなら噂にもならないよね。
 実際、この先のエピを見ていけば変だと思わない方が変なので、やきもきは覚悟してくださいまし(笑)。

 メアリー・マーガレット、ヘンリー、エマが3人ともシナモンをココアにかけるのが好きっていう共通点は
 可愛かったな。今度やってみよう。だけど、シナモンだけ買うってことがあまりない。美味しそう♥

 レジーナの言われるがままに、動かされてるシドニー、グラハムにアーチーはもっとしっかりしてくれ
 と言いたいところだけど、とにかく何でもかんでも牛耳ってる。民宿のおばあちゃんまでエマを追い
 出す始末。エマとしては、露骨な嫌がらせをされればされるほど、闘志に火がついちゃう感じですね。
 アーチーが、おとぎの国ではジムニー・クリケットだったということを思うと、脅しに負けず良心の言う
 ことを聞けるようになってほしいなあ。

 レジーナとミスター・ゴールド。
 この二人の駆け引きは今後も注目ポイントです。ロバート・カーライルの、真相をどこまで握ってる
 のか分からないような気味の悪い演技が絶妙です。レジーナも、ゴールドはエマの存在とは違う、
 居心地の悪さを感じることが多いが、果たして彼は誰を助け誰を騙し、望みを手に入れようと
 しているのか?そのためには、ゴールドもレジーナに負けじと何でもします。

 実際、このドラマの女王役に決まる前から小さな子どもは私を怖がって逃げていく、みたいな
 話をしてくれているラナ・パリラ。舞台裏での素顔はフレンドリーで明るくて、面白い人だと思う。

 
 上記)フロリダのディズニー・ワールドでの宣伝CM撮影時の一枚。
 ベル?誰それ、ここでは皆が私に夢中よ、と言わんばかりに野獣の王子とハグ(´∀`)可愛い。

 次回は、白雪姫とチャーミング王子にが軸となるエピソード。馴れ初めカモン!


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